公共政策フォーラム2010in草津
-新たな時代における地方政府の確立をめざして-
■第1日 平成22年10月23日(土)12:00~18:15
会場:草津アミカホール2階研修室・草津市役所8階大会議室
19:00から会費制による交流会を開催(会場:クサツエストピアホテル)
■第2日 平成22年10月24日(日)13:00~16:40
会場:草津アミカホール
開催報告
公共政策フォーラム実行委員長 青山 崇
本年度の公共政策フォーラムは、滋賀県草津市との共催により、2010年10月23日・24日の2日間にわたり、草津市役所および草津アミカホールを会場として開催し、延べ500名の参加を得ました。(後援:草津市議会、草津商工会議所、草津市教育委員会)
日本の社会は、人口減少、少子高齢化の到来が現実のものとなり、世界的な経済不況の影響もあって、中央・地方両政府の財政状況は一層深刻化しています。このような状況において、地方政府は、早急に右肩上がりの思考パターンから抜け出し、新たな時代に対応した行政運営が求められています。今回のフォーラムは、「新たな時代における地方政府の確立をめざして」をメインテーマに掲げ、これらの環境変化に対応した地方政府のあり方について考える機会として開催したものです。
初日は、草津市の第5次総合計画の都市ビジョンである「元気とうるおいのあるまちづくり」をテーマとして、地域間の競争が益々激化していくなかで、地域が主体的な形で元気とうるおいのあるまちづくりを展開していくためにとるべき公共政策について、17大学の22チーム、約200名の参加を得て学生政策コンペを実施し、選考の結果、下記の5チームが入賞しました。
また、コンペ終了後の交流会も、学会関係者、学生政策コンペ参加者のほか、市長はじめ草津市議会議員、草津市職員、市民の方々など200名を超える参加があり、有意義なものとなりました。
<学生政策コンペ入賞チーム>
日本公共政策学会会長賞
関西学院大学 長峯ゼミ都市政策パートチーム
テーマ「若い世代に元気とうるおいを提供できるまちづくり -草津市への提案-」
草津市長賞
中央大学 細野ゼミナールチーム
テーマ「学生からはじめるまちづくり」
草津市議会議長賞
北九州市立大学 楢原ゼミチーム
テーマ「縮みゆく大都市に元気とうるおいを ~北九州市におけるコミュニティの再構築~」
草津商工会議所会頭賞
大阪大学 公共政策研究会チーム
テーマ「元気とうるおいのあるまちづくり」
草津市教育長賞
龍谷大学 土山ゼミナールチーム
テーマ「今熊野商店街 ~高齢社会に対応した商店街の方策~」
2日目は、長峯副会長・橋川草津市長の挨拶、学生政策コンペにおいて日本公共政策学会会長賞を受賞した関西学院大学 長峯ゼミ都市政策パートチームによる発表の後、法政大学法学部の廣瀬克哉教授による基調講演、橋川草津市長による地方政府への取組報告、続いて、山梨学院大学山本啓教授のコーディネートにより、龍谷大学土山希美枝准教授、ローカル・ガバナンス研究所所長の木原勝彬氏によるパネルディスカッションを開催しました。
廣瀬教授からは、「自治体を取り巻く環境変化」をテーマに、地方政府の意義や、昨今の自治体を取り巻く環境変化、首長と議会関係との再構築について、講演がなされました。地方自治法の抜本的な改正の議論が提起されている今、二元代表制を住民自治のしくみとして機能させることを主眼とした改正が望まれるとの話がありました。
橋川草津市長からは、地域のことは地域に関わる市民が決め、市民と議会と行政がよりよい関係を創ることが重要で、そのために草津市が取り組んでいる第5次総合計画、自治体基本条例の制定(予定)、草津未来研究所の設立、まちづくり協議会の設置(予定)といった政策について報告がありました。
また、パネルディスカッションでは、土山准教授は、自治体の持つ様々な課題や、市民と政策の担い手の多様化が進むなかで、対話や議論の重要性についての話を、また、木原氏は、多くの市民会議のメンバーとして参加されている経験からの事例報告をされ、山本教授が、テーマである「市民の地方政府を創る」ための課題を指摘されるなど、興味深い内容となりました。
閉会にあたって、宇佐美副会長から、本年度のフォーラムが、自治体関係者・市民・研究者から多数の参加を得て盛会となり、大変有意義だったと総括するとともに、草津市関係者のご尽力に感謝する挨拶がありました。
「公共政策フォーラム2010 in 草津」の開催にあたり、ご協力いただいた各位のご協力に感謝し、公共政策フォーラムの報告といたします。多くの関係者の皆様に御礼申し上げます。
なお、2011年度は、神奈川県藤沢市を会場として、10月29日(土)30(日)に開催する予定ですので、多数のご参加をお願いします。
<資料>
<開催主旨>
日本の中央政府では、「地域主権」を掲げる政府が誕生し、地方自治制度が大きく変わろうとしている。
一方、日本の社会は、人口減少、少子高齢化の到来が現実のものとなり、世界的な経済不況の影響もあって、中央・地方両政府の財政状況は一層深刻化している。
このような状況において、地方政府は、早急に右肩上がりの思考パターンから抜け出し、新たな時代に対応した行政運営が求められている。
草津市においては、これらの社会経済情勢を踏まえた、第5次総合計画が2010年4月からスタートし、さらに、新しい市民と市政の関係を規定する(仮称)草津市自治体基本条例が策定中である。そこで、このフォーラムでは、上記の環境変化に対応した地方政府のあり方について考える機会となるものにする。
主 催 公共政策フォーラム 2010 in 草津実行委員会
共 催 日本公共政策学会・草津市
後 援 草津市議会・草津商工会議所・草津市教育委員会
事務局 公共政策フォーラム 2010 in 草津実行委員会事務局
(草津市役所 総合政策部 草津未来研究所内)
〒525-8588 滋賀県草津市草津3丁目13番30号
Tel:077-561-6009 Fax:077-561-2490
E-mail:kusatsumirai@city.kusatsu.lg.jp
●第1日目プログラム
大学生による政策コンペ
テーマ「元気とうるおいのあるまちづくり」
地域間の競争が益々激化していくなかで、地域が主体的な形で元気とうるおいのあるまちづくりを展開していくためにとるべき公共政策について、大学生のチームが発表
12:00 開会
参加大学(50音順):17大学23チーム
追手門学院大学、大阪大学、関西大学(4チーム)、関西学院大学(2チーム)、北九州市立大学、熊本県立大学、静岡文化芸術大学、中央大学、中京大学、東海大学、同志社大学、常磐大学、武蔵野大学、明治大学、立命館大学(3チーム)、龍谷大学、早稲田大学
17:45 審査結果の発表
松原 聡 審査委員長(日本公共政策学会会長・東洋大学経済学部教授)
18:15 閉会
19:00 交流会(クサツエストピアホテル)
公共政策学会会員・コンペ参加学生・市民・自治体職員などが参加す
る交流会を開催
◆参加費 一般(社会人学生含む):5,500円
学生:3,500円
●第2日目プログラム
9:30~12:00 希望者による市内散策
Aコース:東海道と中山道の分岐・合流点で漂うちょっと草津な街めぐり
Bコース:琵琶湖と人の暮らしを五感で体感しましょう
13:00 フォーラム開会
13:10 優秀作品に選ばれた大学生チームによる政策コンペの発表
13:30 基調講演
テーマ 「自治体を取り巻く環境変化」
◆講師: 廣瀬 克哉 さん(法政大学法学部教授)
14:40 取組報告
取組報告 「草津市における地方政府への取組について」
◆報告者:橋川 渉 草津市長
《休憩》
15:05 パネルディスカッション
テーマ 「市民の地方政府を創る」
◆コーディネーター:山本 啓さん(山梨学院大学法学部教授)
◆パネリスト
○木原 勝彬 さん(ローカル・ガバナンス研究所所長)
○土山 希美枝 さん(龍谷大学法学部准教授)
◆コメンテーター
○廣瀬 克哉 さん(法政大学法学部教授・基調講演講師)
○橋川 渉 草津市長
16:40 閉会
<交流会のご案内>
開催日時 : 2010年10月23日(土) 19:00~
会場 : クサツエストピアホテル
(草津市役所から徒歩15分・JR草津駅から徒歩3分)
・参加を希望される場合は、下記「交流会参加申込書」を9月15日(水)までに事務局まで提出してください。なお、訂正等がある場合は最終9月30日(木)までに事務局まで提出してください。(9月15日時点での申込人数でホテルと調整を行います。)
・指導教員に参加の有無のご確認いただき、当申込書の参加人数に含んで申込ください。
・会場入り口で、チームでまとめて会費を徴収しますのでご準備をお願いします。
交流会・視察申込書
<市内散策のご案内>
市内散策のご案内
開催日時 : 2010年10月24日(日) 午前中
参加を希望される場合は、下記「市内散策参加申込書」を9月30日(木)までに事務局まで提出してください。(AコースかBコースを選択して申込ください。)
各コースの集合時間等につきましては、後日申込者に通知いたしますが、2日目のフォーラム開始時刻が13時となっていますので、それまでには終了いたします。また、施設利用料や交通費は参加者負担となりますので、ご了承ください。
Aコース:東海道・中山道の分岐・合流点で漂うちょっと草津な街めぐり
Bコース:琵琶湖と人の暮らしを五感で体感しましょう
交流会・視察申込書